風水は、気は風に乗って散り、水が有ると止まるという考え方から、良い気を留めて都市や住環境に活かし、悪い気は入れずに自然界の災厄を退けて、繁栄出来る環境作りを目指し、中国で生まれた環境学です。元々は帝王学であり、王族や貴族の住居や都市計画に用いられて来ましたが、現代では、住まいの家相を良くして運気をアップし、住む人の開運を目的とする形で、一般的に広まっています。
風水の発祥は約4000年程前の中国ですが、日本に入って来たのは1200年位前のことでした。日本と中国の風水には違いが有り、現代でも別々に本が出版されています。日本だけでなく、アジアに広く伝わった風水の中でも、身近な生活環境から全般的なアプローチをして運気を整えるという所に特化したのが、韓国で定着し発展した李朝風水です。今の日本の住環境で取り入れられている風水の形から思ってみると、どこか親近感が湧きますね。
風水では、住環境が住む人の運気に大きな影響を与えるという考え方をし、建物の気の通りを良くし、悪い気を留めないことを重視します。悪い気は、今の生活を反映していない古くなった物や、不幸な出来事や時期を共にした物品に宿ります。悪い気の入った物は、運気を低下させますので、住まいには置かず、外に出して処分するようにすることで、良い気のみを取り入れられるように整えて行くことが出来るのです。
存在する物は全て、相対しながらも支え合う性質である「陰」「陽」のどちらかを備え、「木」「火」「土」「金」「水」の五行のいずれかから成るという考え方に基くのが風水です。運気が発展する組み合わせの「相生」を活かし、反対に運気が衰退する「相克」の組み合わせを注意深く避けて行くことで、より良い気を住環境に呼び込むことが出来るようになり、実践することで、住む人も繁栄して行けるようになるというのが、風水の考え方です。
風水では、方位にも五行を割り当てて見て行きます。北が「水」、西と北西が「金」、南西と北東が「土」、南が「火」、東と東南が「木」の方位となります。総合発展運とされるのが、中央に割り当てられた「土」です。各方位には、五行の他にも相性が良いとされる色も有り、例えば、西に割り当てられる「金」はアイボリーやピンク、ゴールドなどが良い色となりますので、物を置く時や住環境作りを進める時にも、上手く取り入れて活かしたいものです。
風水低位盤を使うと、より効果的に風水を住まいに活かすことが出来るようになります。住居は、方位によって異なる運気を司っています。例えば、人間関係・恋愛を司る北西の方位に不要な物が有ると、必要な相手に出会えなかったり、今の恋人との間にトラブルが起こったりします。これは、建物全体や部屋の単位でも、同じように適用することが出来ますので、建物全体と自分の部屋をそれぞれ個別に見て行き、出来る範囲で運気を悪くしている物を除き、運気が良くなる物を置くなどして、整えることが可能になります。
風水の実践で注意したいのが、運気を下げる不要な物を取り除く以前に、良い運を増やそうとしてしまうことです。例えば、不要な物が積まれた場所に運気アップのため鏡を置いてしまうようなことが有ると、運気が上がる所か、鏡が不要な物を増幅してしまう結果となり、不運の方が増してしまうという結果を招くことになってしまいます。まずは不要な物を掃除して悪い気を流してから、良い気を招き入れる風水の実践で、開運して行くことが大切ですね。
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